□■□■□■□■□■□■□■□■□若狭ネット第51(1999/9/18)■□■□■□■□■□■□■□
 
今こそ、関西電力へみんなの声を集中しよう!
 
MOX燃料輸送反対!プルサーマル中止!
敦賀2号事故糾弾!  老朽原発即時廃炉!
核のゴミをうみだすな!原発の運転停止!
 
 
  9月10月を反核・反原発行動で闘おう!
 
 
高まるMOX燃料輸送反対の声、声、声
 
 高浜4号炉でプルサーマルを実施するためのMOX燃料輸送船は、9月22日に福島、9月27日に高浜港へ入港すると伝えられています。 輸送ルート周辺の国々から、この輸送に対して、強い反対の声があがっています。しかし、関西電力は、この国内外からの反対の声を押し切り、強行しようとしています。
 
またか!MOX燃料でデータねつ造
 
 その矢先、9月14日には、大変な事件が報道されました。高浜3号炉用のMOX燃料ペレットの品質管理が手抜きされ、寸法を計測せずに過去のデータをそのまま引き写したというのです。輸送中の高浜4号用MOX燃料ペレットも同じように手抜きした疑いがもたれています。
 使用済燃料やMOX燃料を運ぶ輸送容器のデータ改ざんに続き、今度はMOX燃料そのものでの品質管理の手抜きとデータねつ造です。欠陥輸送容器で運ばれているMOX燃料そのものが欠陥品である可能性がでてきたのです。
 ただでさえ危ないプルサーマル。品質管理が手抜きされたようなMOX燃料をこのまま使って良いはずがありません。下手をすると、これが原発重大事故の引き金になる恐れがあります。
 プルサーマルの先陣を切ろうとしている関西電力は、この非常事態に大あわて。とるものもとりあえず、担当者を急ぎイギリスに向かわせました。通産省もびっくり。「今輸送されているMOX燃料も大丈夫であるという保証がない」と慎重な構えをみせざるを得なくなっています。
 私たちは即刻、関西電力に緊急申し入れを行いました。9月21日にこの申し入れへの回答を求めて関西電力本社へ押し掛けます。皆さんもぜひ参加して下さい。
 
プルサーマル撤退は21世紀への流れ
 
 プルサーマルは、資源節約にならず、経済性もなく、重大事故の危険を増すだけであり、私たちは、2年半前から一貫して反対してきました。
 欧米では、ドイツ、ベルギー、スイスがプルトニウムから撤退する方向を打ち出し、フランスも抑制する方針です。イギリスでは、MOX燃料加工工場の操業開始計画に強い反対の声があがっています。21世紀に向かって、プルサーマルをこれから始めようとしているのは、日本だけです。
 私達は、関西の市民グループと共同で、輸送開始直前の7月19日と、韓国環境運動連合代表が来日された9月8日の両日、プルサーマル計画中止の申し入れを関西電力本社に行いました。プルサーマル反対の国際連帯を強めながら、国内での運動を粘り強く広げていくことが日本の私たちに求められていると思います。
 
敦賀2号事故は高浜原発と無関係ではない
 
 7月12日、敦賀2号炉で再生熱交換器配管が割れ、一次冷却水が大量に漏れ出す大事故が起きました。プルサーマルを実施する高浜4号炉には、これと同型の再生熱交換器が用いられており、同様の事故の起こる危険があるにもかかわらず、関西電力はそのまま使い、プルサーマルを実施しようとしています。タダでさえ危ないプルサーマル。このような事故の危険を放置してプルサーマルを強行していいのでしょうか?品質欠陥の疑いのあるMOX燃料といい、疲労破断の危険性を秘めた再生熱交換器といい、高浜4号をめぐる状況は最悪です。こんな原発でプルサーマルを強硬実施するのはゴメンこうむりたいものです。
 私達は8月9日、事故を起こした日本原電へ公開質問状を提出し、9月10日に、日本原電敦賀事務所へ出向き、質問状に対する文書回答を引き出し、さらに2時間に及び追及しました。今回、日本原電に文書回答を出させるという成果はありましたが、公開討論会の開催は拒否されました。さらに追撃が必要です。
 この日本原電との交渉を踏み台として、私たちは翌日には関西電力に緊急申し入れを行いました。事故を起こした敦賀2号の再生熱交換器と同型の再生熱交換器を、高浜3・4号がもっているからです。この緊急申し入れへの回答も9月21日に求めます。
 
プルサーマル反対、敦賀事故糾弾の熱い秋にしましょう!
 
 日本は新型転換炉開発を断念しました。高速増殖炉開発はもんじゅ事故で見通しが立ちません。プルサーマルにも未来がないことは明らかです。プルサーマルで重大事故が起こる前にやめさせなければなりません。
 そのため、MOX燃料輸送に抗議・反対し、MOX燃料の製造欠陥問題と敦賀事故を徹底して糾明し、プルサーマルを中止に追い込みましょう。ねばり強く、運動の輪を拡大していきましょう。私たち若狭ネットは、9月から10月に一連の行動を提起しています。最後のページに行動予定を出していますので、あなたも、ぜひ参加して下さい。共にがんばりましょう。
 
「編集後記」 
・9月8日のマスコミ報道で、和歌山での原発建設計画でまたまた、新たな関電の動きが明らかになってきました。関電は、和歌山県内で原発建設予定地としている日置川町と日高町の2ヶ所の内日置川を重点地域にしぼり、日置川事務所の駐在社員を4名から10名に増員して、立地活動を強めていることが明らかとなりました。和歌山との連携を深めながら、関電の動きを注意していきましょう。
・関電は、和歌山の日置川を重点地域に、次はMOX燃料のペレットのデータ不正が明らかになるなど、次々と世紀末の様相が・・・・! 2千年問題も心配だ!        
きよ子