■□■□■□■□■□■□■□■ 若狭ネット第54号(2000/1/30) □■□■□■□■□■□■□
 
関西電力が近畿一円に戸別配布した
リーフレットのウソとホント
 
ウソその@
 
「一度使った燃料から燃え残りのウランやプルトニウムを取り出します」
 
ホントその@
 
 MOX燃料をつかった後も、再処理できるかのように書いています。その見通しは全くたっていません。非常に高くつくし、技術的にも困難です。
 
ウソそのA
 
「プルサーマルって何だろう? 〜原子燃料のリサイクル〜」
 
ホントそのA
 
 プルサーマルは、何度もリサイクルできるかのように言っています。しかし、実際には一度きりしか考えていないのです。
 
ウソそのB
 
「核燃料の95%は、リサイクル可能!!」
 
ホントそのB
 
「燃えにくいウラン238を有効な核物質として利用可能と考えている」と関電は言い張るのです。
 これは、プルトニウム開発の御三家、「高速増殖炉」「新型転換炉」「プルサーマル」がうまくいっての話なのですが、現在、三つとも破綻しています。高速増殖炉開発は、「もんじゅ」のナトリウム火災事故で止まり、再開のめども立っていません。新型転換炉開発は、撤退が決まっています。プルサーマルは、日本で延期されただけでなく、ドイツ、ベルギー、スイスなどプルサーマル先進国は撤退し始めています。関電はそれでも、まだ、宣伝しているのです。
 
ホントそのC
 
 原子力関連施設、設備は、動かせば、動かすだけ必然的に放射能汚染されていきます。原子燃料のリサイクルをするたびに、放射能による日常汚染や重大事故は避けられません。
 
ホントそのD
 
 原子燃料をリサイクルすればするほど「核のゴミ」が増えていきます。
 どこにももっていき場のない「核のゴミ」が増え続けることについて、関電は一切言及していません。
 
ホントそのE
 
 再処理をすればするほど、原発の経済性がなくなるため、さらに一層徹底したコストダウンが必要になり、JCOのように安全を切り縮めることになります。
 実際、今の原発においても定期検査の大幅な期間短縮に血道を上げたり、原発の長期連続運転をしていたり、重大事故の危険がかつてなく高まっています。
 
ホントそのF
 
 エコアイスで、夜の電気を使ってくださいと宣伝していますが、これは、原発の余った電気をもっと使って下さいというのです。これでは、大量消費を推奨していることになり、「省エネ」にはなりません。