日高・芦浜での原発立地阻止に学び、
敦賀3・4号増設阻止を!
 
もんじゅ廃炉! プルサーマル中止!
 
 
  2月18日大阪での「美浜事故10年をふり返り、21世紀を臨む運動と交流のつどい」は、約50名の参加の下、これからの運動の大切さを確認するものとなりました。
 日高・日置川原発の立地阻止運動を原点に、福井県下の原発を止める闘いの10年間を総括し、今後の運動に生かしていくことが、ますます重要となってきています。和歌山県日高町の濱一巳さん、三重県芦浜の大石琢照さん、福井県美浜町の松下照幸さん、敦賀市の増田悟さん、三方町の石地優さん、小浜市の池野正治さん、今立町の山崎隆敏さん、四国の喜岡笙子さん、名古屋の槌田敦さん、東京のたんぽぽ舎事務局の方など、多彩な顔ぶれが、現状報告や運動の課題を提起されました。
 若狭ネット大阪連絡先の久保さんの基調報告の後、和歌山県日高原発立地阻止を担った漁師の濱一巳さんの報告がありました。原発反対で当選した志賀町長さんは、原発でいがみ合ってきた町の中を原発なんかなくても町は活性化することを身をもって示し、3期目に入っていること。12年たって、やっと平穏な町になり、今までのわだかまりを過去の出来事として笑って過ごせるようになったこと。今は民宿「波満の家」を改築し、徒歩1分の所に温泉が湧いていて、本当に原発が来なくてよかったと話し合っているということです。時がたつにつれ、「原発を誘致しなくて本当によかったと言えるようになってきた」と話されました。
 12年前の比井崎漁協総代会で、山中組合長が「原発問題については今後一切話し合わない」と決議した光景が浮かんできました。その後、組合長さんにお会いしてお話を聞いたことが思い出されます。その話とは、「この決議後に和歌山県漁連の集まりがあって、各地の組合長さんが、「よくやった」と、誉めて下さり、ほっと安堵した」ということでした。つい昨日のことのように思い出されました。比井崎漁協での勝利後、町長選挙があり、私たちも日高原発の息の根を断つべく現地に入り込みました。原発推進でごりごりの元一松町長が町長選出馬を断念し、新たに立候補した志賀さんが、私たちの前で「私は絶対に原発は反対です。信じてください」と、頭を深々と下げておっしゃったことを思い出します。
 この10年の間に那智勝浦の竹中さん、白浜の黒崎さん、阿尾の一松さん、木村さん、方杭の浜さんのお父さんなど、紀伊半島原発基地化に反対し、日高原発反対の闘士であった方々、大先輩が亡くなられました。ご冥福を祈り、意志を引き継ぐ覚悟です。 
 続いて、昨年白紙撤回を勝ち取った芦浜原発にかかわっての闘いを大石さんが話されました。38年にも及ぶ闘いに勝利しましたが、今までのいきさつ上、不安はまだまだ拭えないという話から切り出されました。町の活性化、過疎化、高齢化、少子化といったどこの町でももつ課題について、原発誘致断固反対してきた者でいろいろと話し合っていることをユーモアをまじえ、楽しく話して下さいました。町や自然を大切にし、育てるという原発反対の考えから、人と人のつながりを大切にし、町の文化を形成することの大切さを教えていただきました。
 芦浜で闘う人々がんばりが日高の闘いや福井での闘いと連動したことを忘れてはなりません。特に敦賀3・4号炉増設反対の県民署名運動が、大きく前進し、この運動の波が三重県での芦浜原発反対県民署名へと広がっていったのは、間違いありません。
 この10年間、お互いに励まし合ってきた福井の方々の報告は、本当にしんどかったけれど、本当に楽しかったことが思い出され、人と人のつながりを大切にし、がんばってきた思いを共感できました。
 松下さんからは、スリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故で、原発のおそろしさはわかっていたが、心の奥底では、日本の原発や関電の原発は大丈夫ではないかと「信頼」していたが、10年前の事故で、根底から自分の甘さを実感したと報告されていたのが印象的でした。本当に原発をなんとしても止めなければ、将来に禍根を残すことは目に見えているのです。
 増田さんは、栗田福井県知事が、もんじゅ運転再開の方向を認めるかわりに福井空港をなどという馬鹿げたことを言う愚かしさを暴露されました。
 石地さんは、戸別ビラ入れやアンケートを取っていく中で、県民の原発に対する意識は確実に変わってきているし、地道な活動の大切さを話されました。
 池野さんは、プルサーマル計画は今とん挫させることができたが、高浜町内では、ボス支配の締め付けが厳しくて思っていることが口に出せない状況だと報告されました。小浜の商工会議所が、中間貯蔵施設誘致で動いていることが報告されました。
 山崎さんは、「新たな運動を模索し、闘いを開始しなければならないときだ」と力説されました。
 この10年間で敦賀市の立花正寛さん、敦賀原発でヒバクし裁判で闘われた岩佐嘉寿幸さん、闘病生活の中で放射線ヒバクと美浜事故を糾弾し続けた中川保雄さんなど、私たちとともに闘ってきた友が亡くなられました。ご冥福を祈り、彼らの意志を背負い、「福井の原発を一日でも早く止めていこう」と覚悟を改めて固めました。
 そのあと、「原発重大事故の発生を前提とした原子力推進政策の危険」の特別報告を受けました。政府や電力会社は美浜事故以降、原発重大事故は、「絶対起こらない」から「起こりうる」、「起こるリスクを認めよ」と変わり、「事故は起こるし、被害もある、そのことを受け入れ、認めなさい」と開き直ってきているのです。そして、こともあろうに原発をどんどん危険な運転にかり出そうとしているのです。それは、原発の安全規制をさらに緩和する方向を取っていることです。一例を挙げると、原発の燃焼度をさらに高めているし、長期連続運転、定期検査の大幅短縮、原発の寿命をもっと引き延ばす、運転や管理のコストを削減するなど、アメリカがとっている安上がりの方向を日本も目指していることを今後も批判し、やめさせていかねばなりません。
 21世紀の原発は、電力の自由化、コージェネレーションのもとで徹底した安上がりを目指し、ますます危険なものとなっています。これでは、JCOの事故は後を絶たないでしょう。そうならないためにも、関西の運動と現地福井と固く連帯した運動が大切になってきました。
 原発を推進するための「エネルギー基本法」に反対する決議を採択しました。そして、このつどいの成功を確認しあい、闘いを前進させることを誓い合いました。
 3月から4月にかけて、チェルノブイリ15年の様々な企画で原発反対を訴え、5月には、敦賀で原発増設阻止の運動の交流を考えていきたいと思っています。
 今の危険な動きを現地福井に知らせるために、新聞折り込み運動をさらに展開していきます。全国からの新聞折り込み基金にご協力をお願いします。(1口5百円で約80軒の新聞折り込みができます。福井県下で20万軒分約130万円が目標です。何口でも結構ですので、ご協力お願いします。)
 また、3月28日は、スルーマイル原発事故から22年にあたります。今年も引き続き粘り強く関電本社行動を計画しています。プルサーマル中止、MOX燃料輸送反対、イギリスへの返還輸送反対、新たな加工契約反対、六ヶ所再処理工場建設中止などの申し入れを作成し、共に参加し、反原発運動をさらに広げていきましょう。
 
「あなたは何の電気が好きですか?」
大阪 富美枝
闘いが終わった後の和歌山日高と三重芦浜。日高には久保さん達と一度行ったことがあります。あのとき泳いだ海が放射能で侵される可能性はゼロとは言えないまでもそれに近いものになったのかな。芦浜の南島町は酪農も盛んなところだ。「命を大切に思う気持ちがお金に勝った。」正直そう思います。
福井を含めた北陸は、インフラの整備・持ち家率が高く住みやすさがトップクラスだそうです。それって原発で稼いだおかげ? 違うんですって! 原発を誘致しなかった地域では観光や地場産業がうまく行ってるけど、原発を誘致した地域では余りうまくいってないんですって。だから、「毒を食らわば・・・」なんてことになるらしいって。知ってた?
私たちが原子力の電気にノーを言わない限り、ことはいつのまにか運ばれてしまう。過激なことを忘れてしまった今の日本人にもいろいろできることはあると思うのですが・・・・
そうそう忘れちゃいけない。この一連の反対運動で議員さんが2人も生まれたことを。他力本願ではなく自力本願の実証だね。こういう運動をみんなで応援しようよ。
お金より命を大切に生きていこうよ。
 
    3月28日(水) 4時半 関電本社前
TMI事故22年関電本社申し入れ行動
   スリーマイル島(TMI)原発事故で、今も健康被害の補償を求めて裁判が繰り広げられ
 ています。いったん、重大事故が起これば、命を奪われたり、健康被害は甚大です。
 そのような道へ私たちを導こうとしているのが、関電をはじめ電力会社です。
  原発を1日でも早く止めるために、みんなで粘り強く政府や電力会社に求めていくこと
 が大切です。申し入れ書を持って、一人でも多くご参加下さい。
 
 
「チェルノブイリ原発事故15周年」交流企画
繰り返さないでチェルノブイリ! 原発止めよう!
広島・長崎、チェルノブイリ、東海村を結んで 〜 ヒバクシャと共に訴えよう
 
3月18日 景色の見える不思議なコンサート
     スティール・パンの響きにのって
     午後2時半開場 チェルノブイリ救援チャリティ・コンサート
出演:山村誠一(パーカッショニスト・作曲家)押尾コータロー(ギタリスト)
場所:ドーンセンター・5階視聴覚スタジオ(地下鉄谷町線「天満橋」下車、東へ歩5分)
チケット:2000円(前売1700円)、学生1200円(前売1000円)
 
ベラルーシの高放射能汚染地からの「移住者」2名
エフゲーニャ・フィロメンコさんとタチアーナ・ラギーナさん)を迎えて、主な日程
4/18(水)西宮・宝塚 → 19(木)広島 → 20(金)滋賀・福井   → 21(土)福井 → 22(日)大阪交流集会 → 23(月)藤井寺・松原 → 24(火)東住吉・生野・天王寺 → 25(水)奈良 → 26(木)関電本社共同申し入れ・街頭アピール → 27(金)茨城・水戸 → 28(土)東海村 → 29(日)大阪・送別会

4月22日() 大阪交流集会
 
午後1時半から天王寺区民センター(地下鉄「四天王寺前」下車、左側歩道を北へ歩5分)
主催:「チェルノブイリ原発事故15周年交流企画」実行委員会
呼びかけ:チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西(ふりつ 0798-44-2614・たなか 0797-74-6091)