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福井県議会・2月定例会に向けて、陳情書を提出:関西電力に対し、「使用済燃料対策ロードマップ」の現実性のなさと高浜4号プルサーマル運転での「異常燃焼」について問い質して下さい

福井県議会・2月定例会に向けて、陳情書を提出:関西電力に対し、「使用済燃料対策ロードマップ」の現実性のなさと高浜4号プルサーマル運転での「異常燃焼」について問い質して下さい

福井県議会・2月定例会に向けて、陳情書を提出しました。
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陳情書 関西電力に対し、「使用済燃料対策ロードマップ」の現実性のなさと
高浜4号プルサーマル運転での「異常燃焼」について問い質して下さい

2026年2月16日

福井県議会議長   宮本 俊 様

私たちは、県議会において次の2点を真摯に議論して頂きますようお願い申し上げます。

1.石田嵩人新知事に対し、関西電力の「使用済燃料対策ロードマップ」が行き詰まっていることについて、どのように認識しているのか、特に以下の3点について、問い質して下さい。
① 六ヶ所再処理工場の機器・配管類、とりわけ高レベル廃液濃縮缶の耐震性評価で、不合格になる可能性が高く、審査遅延どころか28回目の竣工延期の可能性があること
六ヶ所再処理工場の新規制基準適合性審査が予定より延びているのは、基準地震動が450ガルから1.56倍の700ガルへ引上げられ、地盤モデルも区域別に3種類から10種類へ細別されたことに伴い、機器・配管類の詳細な耐震性評価結果が出されていないためです。とりわけ、高レベル廃液濃縮缶※は450ガルの旧・基準地震動ではギリギリ「合格」でしたが、700ガルの新・基準地震動には合格しない可能性が高く、仮に、不合格であれば、耐震工事が必要になります。しかし、再処理主工程は2006~13年のアクティブ試験で極度に放射能汚染されていて、立ち入ることができません。つまり、耐震強化された別施設を作ってバイパスさせるなどの難工事が避けられず、28回目の竣工時期延期も免れません。折しも、中部電力の浜岡原発では基準地震動捏造事件が発覚していますが、この捏造を担った委託先コンサルタント会社は他の複数の原発や核施設でも基準地震動策定や耐震性評価に従事しており、日本原燃の委託先にも関係している可能性を否定できません。日本原燃を中心で支えている関西電力は、この耐震性評価作業にも深く関わっているはずです。機器・配管系の耐震性評価、とりわけ、高レベル廃液濃縮缶の耐震性評価がどうなっているのか、耐震工事を回避するための不正行為を防ぐための対策をとっているのか、について関西電力に確認すべきです。
※ 「高レベル廃液濃縮缶」は、使用済燃料を剪断・溶解してウランとプルトニウムを分離・精製した後の高レベル放射性溶液を蒸発処理して濃縮する工程です。生成される濃縮廃液は使用済燃料1トン当たり約500リットル、放射能量は約1.9京ベクレル(福島事故で放出された放射能量は、セシウム137で約1.5京ベクレル:2011年6月政府報告)と高く、高レベル放射性ガラス固化体約1本に加工される。
② 六ヶ所再処理工場はプルサーマルによるプルトニウム消費量相当しか操業できず、高浜3・4号だけの現状では4.8%操業、玄海3号と伊方3号が加わる2029年度以降で10.3%操業、島根3号が加わっても、11.6%操業に留まり、2030年度50%、2031年度以降フル操業など実現不可能であること
六ヶ所再処理工場が竣工しても、フル操業では約6.6トンのプルトニウムが回収されるため、これだけのプルトニウムを消費するためのプルサーマルが実施されていなければ、六ヶ所再処理工場をフル操業できません。ところが、現在実施中のプルサーマルは高浜3・4号の2基だけであり、しかも、MOX燃料16体を3サイクル装荷して運転しているにすぎず、2基・3サイクルでプルトニウム1.26トン、サイクル当り0.42トン/サイクル(13ヶ月本格運転+3ヶ月定検で16ヶ月)、年当りでは0.32トン/年に留まります。六ヶ所再処理工場の操業はプルトニウム消費量に見合う程度にしか認められませんので、フル操業で回収されるプルトニウム約6.6トン/年と比べると、0.32トン/年では4.8%操業しかできません。
プルサーマル中断中の玄海3号と伊方3号はMOX燃料が仏加工工場から予定通り到着すれば、2029年度以降に再開できますが、消費できるプルトニウムは玄海3号1.6トン(40体)、伊方3号で0.95トン(24体)であり、これまでと同様の装荷(玄海3号:16体-16体-8体で計5サイクル、伊方16体-8体で計6サイクル)とすれば、年当りプルトニウム消費量は玄海3号0.24トン/年、伊方3号0.12トン/年にすぎず、高浜3・4号計0.32トン/年と合わせても、最大0.68トン/年、六ヶ所再処理工場の操業で言えば、10.3%にすぎません。この状態が2030年代後半まで続くのです。
ロードマップでは、六ヶ所再処理工場は2027年度以降、70トン、170トン、90トン(2028~29年度のガラス溶融炉リプレースによる操業度低下)、400トン(2030年度:2026.1.28暫定操業計画)とされていますが、高浜3・4号、玄海3号、伊方3号の4基によるプルサーマル実績・計画に基づけば、2028年度まで40トン/年程度、2029年度以降80トン/年程度の操業しかできません。ロードマップは、プルサーマルの実績と計画から見て、非現実的な操業度を想定しているのではないか、と関西電力に確認すべきです。
仮に、島根2号の60体、約0.45トンによるプルサーマル運転が2029年度頃から4サイクル(沸騰水型原発ではMOX燃料の設計が加圧水型原発とは異なり、4サイクル運転となる)で実施されたとしても、サイクル当り0.11トン/サイクル、年当り0.084トン/年が追加されるにすぎず、操業度を1.3%(処理量で10トン)引上げる程度に留まります。これでは、ロードマップで計画されている六ヶ所再処理工場の操業計画は達成不可能です。六ヶ所再処理工場がフル操業できる程度に大量のプルトニウム消費量(6.6トン/年)に相当するプルサーマルが、どの原発でどのように確保できるのか、それを示せなければロードマップは絵に描いた餅ではないのか、と関西電力に確認すべきです。
③ 2,000トン規模の中間貯蔵施設については、「2030年頃操業開始」も「2035年度末までの中間貯蔵施設への搬出開始」も不可能であること
関電ロードマップでは、2,000トン規模の中間貯蔵施設を2030年頃に操業開始、中間貯蔵施設への搬出開始時期は、最も遅いケースとして2035年と想定しています。2025年8月29日の「乾式貯蔵施設設置計画に関する福井県へのご報告」では、乾式貯蔵の運用開始時期を高浜原発で2028年度、美浜・高浜原発で2030年度とし、中間貯蔵施設への搬出期限を2035年末と定め、「2035年末までに搬出できなければ、乾式貯蔵された使用済燃料をプールへ戻す」と説明して、県・町議会で猛反発されました。
高浜1~4号ではあと1~2回の燃料交換でプールが満杯になり、大飯3・4号では2~3回、美浜3号では3回でプール満杯になります。サイト外へ使用済燃料を搬出できなければ、すべて運転できなくなります。乾式貯蔵で空いたプールの空きスペースを使わずには運転継続は不可能です。空きスペースを使って再稼働するようなことがあれば、2035年末までに中間貯蔵施設へ搬出できなくなった場合に、使用済燃料をプールへ戻すことなどできません。
しかも、現状では、「中間貯蔵施設の2030年頃操業開始」は到底不可能であり、そもそも「2035年末までに中間貯蔵施設への搬出などできない」可能性のほうが高くなっています。
上関町の周辺自治体では中間貯蔵施設計画に反対が強く、田布施町議会で建設反対が決議され(2025.3.21)、柳井市議会選挙では反対派議員が9人と過半数(定数16人)を占めています(2025.12.4)。このように、上関中間貯蔵施設立地計画への反対の声が強まる一方、仮に、計画を強引に進めたとしても、「先行のむつの施設が約20年かかっているので、十数年はたぶんかかるのではないか」(長谷川千晃島根原子力本部長,2023年9月島根県議会防災地域建設委員会)とされているように、操業開始は2030年どころか、2035年度末にも間に合いません。
むつ市中間貯蔵施設における東京電力と日本原電の使用済燃料貯蔵計画では貯蔵量が計画の5,000トンに届かず、500~1,000トンの不足分について、他の電力会社との共同利用を模索しているとも伝えられていますが、青森県やむつ市では「施設の共用化・共同利用」には反発が強く、規模的にも2,000トンには及びません。
中間貯蔵施設の2030年頃操業開始のメドがないのにできるかのように装っていることについて、関西電力にその根拠を厳しく確認すべきです。
2.毎日新聞で大きく報道されたように※※、高浜4号の2025年10月からの3サイクル目のプルサーマル運転では、「MOX燃料16体中8体について、燃焼度が制限値に近かったため、当該8体の継続装荷を中止し、他の8体だけ継続装荷」しています。これは、明らかに想定を超える「異常燃焼」により燃焼度が上昇したものであり、その原因を究明し、対策をとらない限り、現在継続装荷されている8体についても安全は保証されません。にもかかわらず、関西電力は安全上重要な「燃焼度のデータは企業機密だ」として公開せず、四国・九州電力も公開しているMOX燃料の装荷パターンすら公開していません。この点について、知事がどのように受け止めているのか、問い質して下さい。また、関西電力に対して、安全確保のため、高浜3・4号のプルサーマル運転を停止し、「異常燃焼」の原因調査を徹底するよう求めて下さい。
※※ 2025年12月18日の毎日新聞「MOX燃料燃焼度過剰恐れで使わず 高浜原発 専門家「品質調査を」には次のように記されています:
ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を原発で燃やすプルサーマル発電を行っている関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)で、継続して使用する予定だったMOX燃料の集合体16体のうち8体を、今年10月の運転再開時に一転して使用しなかったことが分かった。関電は、燃焼度(燃え具合)が制限を上回る恐れがあったとしている。原発問題に詳しい長沢啓行・大阪府立大名誉教授(生産システム工学)は「異常な燃焼が生じていたのではないか。燃料を製造したフランスでの品質管理についても調査すべきだ」と指摘している。
MOX燃料の燃焼度は、原子力安全委員会(現・原子力規制委員会)が了承した安全性の指標を基に、電力会社が最高燃焼度を原子炉の設置変更許可申請書に記載している。通常は原発の運転期間(13カ月以内)3回(3サイクル)の燃焼度を合計し、制限を超えないようにしている。
高浜4号機の16体はフランスのメロックス工場で製造され、2021年11月に高浜原発に到着。翌22年には原子炉に装着され、今年6月に始まった定期検査までに2サイクル使用されていた。関電はその際、3サイクル目となる次の運転期間でも16体全てを継続使用すると発表していたが、実際に装着したのは8体のみだった。関電は、残りの8体を3サイクル目で使用しなかった理由を、燃焼度の制限を超える可能性があったためとしているが「運用の範囲内で安全に問題はなかった」と説明。2サイクル終了時の燃焼度について「商業機密に相当する非公開情報となるため示せない」としている。メロックス工場では、高浜4号機のMOX燃料を製造していた時期に、プルトニウムの密度が高い塊「プルトニウムスポット」ができる不良品が続出。高浜3号機のMOX燃料の製造も、この影響で1年近く遅れた。関電は「必要な検査を実施し、問題ないことを確認している」としている。【大島秀利】
以上
<陳情書に関連する資料>
石田嵩人・新福井県知事宛、2026年2月16日付けの 関西電力の「使用済燃料対策ロードマップ」に関する公開質問状(pdfの最後に添付しています

サヨナラ原発福井ネットワーク/若狭ネット福井連絡先
越前市入谷町13-20 山崎隆敏方 電話 090-6271-8771

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