若狭ネット

福井と関西を結び脱原発をめざす市民ネットワーク

大阪連絡先 dpnmz005@ kawachi.zaq.ne.jp
若狭ネット資料室(室長 長沢啓行)
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TEL/FAX 072-269-4561
〒591-8005 大阪府堺市北区新堀町2丁126-6-105
ニュース

若狭ネット号外を発行 —– 12月13日の告発行動に参加を!

若狭ネットニュース号外(2019年12月6日)を発行しました

関西電力は不正隠蔽を反省し、2回の公開質問状に答えよ!
10月25日関電本社(大阪市)、11月21日原子力事業本部(美浜町)へ出向き、「関西電力の贈収賄問題に関する公開質問状」を提出! しかし、いずれも、回答なし!

関西電力の金品授受問題に関する告発人募集にご協力いただき有り難うございます。
12月4日に3千人を超え、増え続けています。締め切りは12月8日まで延長されていますので、まだの方は至急[告発する会」事務局へ送ってください
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送付先住所:〒910-0859  福井県福井市日之出3-9-3
 反原発県民会議気付 関電の原発マネー不正還流を告発する会
http://kandenakan.html.xdomain.jp/
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関西におられる方は、下記の12月13日告発行動に、ぜひ、ご参加ください。

大阪地方検察庁への告発行動:2019年12月13日(金) 12時30分~4時

12:30 大阪地方検察庁の前に集合

(京阪中之島線「渡辺橋駅」1番出口から徒歩5分、阪神本線「福島駅」1番出口から徒歩5分、JR東西線「新福島駅」2番出口から徒歩6 分、JR環状線「福島駅」から徒歩8 分、地下鉄四つ橋線「肥後橋駅」4番出口から徒歩10分)12:30~12:45 事務局からの状況報告と主催者からお礼の決意表明
12:45~12:50 検察庁玄関前まで集団行進

12:50~15:00 告発状を検察庁に提出(代理人による)
15:00~16:00 大阪地方裁判所司法記者クラブで記者会見(代理人と告発人の代表数人)

12:55~13:20 代理人以外は、報告・相談会会場まで移動(検察庁⇒エル大阪)
13:20~14:30 報告・相談会(エル大阪 5階 504号室)

—————-<若狭ネット号外巻頭言>——————
関西電力は不正隠蔽を反省し、2回の公開質問状に答えよ!
10月25日関電本社(大阪市)、11月21日原子力事業本部(美浜町)へ出向き、「関西電力の贈収賄問題に関する公開質問状」を提出! しかし、いずれも、回答なし!

10月15日関電本社へ質問状提出するも無回答

私たち若狭ネットは、10月25日に「関西電力の贈収賄問題に関する公開質問状」を大阪本社へ緊急提出し、文書回答と公開の場での説明を求めました。
しかし、回答期限の2週間後になっても無回答のまま、「さまざまな方々から同じような質問を頂いており、個別には対応しません」、「第三者委員会の調査報告が出るまでは一切答えません」との電話対応でした。

11月21日原子力事業本部へ再提出するも無回答

それなら、「金品授受問題と原発利権構造づくりの本丸」へ乗り込もうと、11月21日には福井県美浜町の原子力事業本部へ出向き、7名で公開質問状の改訂版(次ページ参照)を改めて提出しました。
その様子は当日夕方と夜のNHK福井放送で放映され、福井県内に広く知れわたったと思います。しかし、今回も回答期限の2週間をすぎても回答はありません。

八木社長時代の回答拒否路線を撤回し、回答せよ

関西電力は、八木社長時代(2010.6~2016.6)の2014年2月19日交渉を最後に5年以上、私たちの公開質問状に回答せず、広報部は会うことすら拒否し続けています。今回の不正と不正隠蔽問題で同じことを繰り返せば、「自ら墓穴を掘り、電力消費者の離脱が一層進む」ことを自覚すべきです。八木会長・岩根社長の辞任を契機に過去を清算し、私たちの2回の公開質問状に即刻回答すべきです。

12月13日大阪検察庁前に集まり、告発しよう!

12月13日には、大阪地方検察庁へ「関電の原発マネー不正還流を告発する」告発状が提出されます。
告発人は12月4日に3,000人を超え、今なお増え続けていて、提出時には3千数百人にのぼるでしょう。
告発状提出行動に参加できる方は12月13日(金)昼12時半に大阪地方検察庁前に集合してください。午後1時に大阪地方検察庁へ提出後、決起集会も開かれます。
(京阪中之島線「渡辺橋駅」1番出口から徒歩5分、阪神本線「福島駅」1番出口から徒歩5分、JR東西線「新福島駅」2番出口から徒歩6 分、JR環状線「福島駅」から徒歩8 分、地下鉄四つ橋線「肥後橋駅」4番出口から徒歩10分)

関電の「原発利権構造」を徹底追及し、解体しよう

金品授受が明らかにされた2011年以降7年の間に、関電は電気料金を2回値上げしています。
消費者には、「経営が苦しいから電気料金を上げさせてくれ」と頭を下げていた人たちが、その金で「原発推進のための利権構造づくり」に励み、還流してきたカネをジャブジャブもらっていたのです。許し難いことです。
今こそ、原発利権構造を解体し、脱原発へ転換し、持続可能な再エネ社会へ大胆に進みましょう。

関西電力原子力事業本部へ公開質問状提出

本日、2019年11月21日(木)午後1時半~2時、関西電力原子力事業本部(福井県美浜町)へ市民7名で出向き、公開質問状を提出しました。原子力事業本部広報グループマネージャーが対応し、原子力事業本部ロビーにて公開質問状を手渡しました。
公開質問状はこちら

最初に、若狭ネットを代表して松下氏が公開質問状を提出し、2週間後に文書回答と公開の場での説明を求めたところ、関電マネジャーは、これを受け取るや、「個別の質問には応えられない」、「第三者委員会で調査中である」と即答しましたので、「社長や原子力事業本部長に上げないうちに、初めから個別の質問には答えないというのはどういうことだ」と追及しました。30分程度追及した挙げ句、受け取った公開質問状を社長等へ報告して、社内で検討した結果を2週間後に返答することになりました。

同行動にはマスコミのテレビカメラや記者らも参加していました。
その目の前で、何の反省もなく、このような対応に臨んだことは、余りにもひどいとしか言いようがありません。

若狭ネット第178号を発行し、関電告発人を募集しています!

若狭ネット第178号を発行しました。

第178号(2019/11/8)(一括ダウンロード4.4Mb)
巻頭言–原発再稼働のための関電贈収賄事件の徹底糾明と責任追及を!
関電経営陣の不正・違法行為をみんなで一緒に告発しよう!
(1)国民の怒り爆発! 関電役員の金品授受=贈収賄事件と「原発利権構造」の徹底究明を!
(2)原子力産業界が築き上げた「原子力まいない文化」山崎隆敏(越前市)
(3)関西電力による金品授与と寄付金による「利権構造づくり」と一体のもう一つの利権構造づくり=電源三法交付金と核燃料税

関西電力の巨悪を明らかにするためにあなたも告発人になってください

不都合な真実の隠ぺいを許しません。検察は関電役員らの犯罪行為を起訴すべき。不正を許さないために広範な市民の声を上げましょう。関電役員らへの告発に、ぜひ参加してください。
告発文、委任状、入会書(「関電の原発マネー不正還流を告発する会」への入会)は、号外にはさんでいます。
締め切りは、11月25日です。すぐにお読みいただき、告発人になってください
呼びかけ団体:「関電の原発マネー不正還流を告発する会」
http://kandenakan.html.xdomain.jp/
委任状 http://kandenakan.html.xdomain.jp/ininjyou.pdf
入会申込書 http://kandenakan.html.xdomain.jp/moushikomi.pdf
(事務局: 原子力発電に反対する福井県民会議)
住所 〒910-0859 福井市日之出3-9-3 電話 0776-25-7784 FAX 0776-27-5773
メール fukuiheiwa@major.ocn.ne.jp 担当宮下正一、山本幸子
ホームページ http://kandenakan.html.xdomain.jp/

原発再稼働のための関電贈収賄事件の徹底糾明と責任追及を!
関電経営陣の不正・違法行為をみんなで一緒に告発しよう!

リサちゃんとパパの会話:パート10

リサ ねえパパ、関西電力の会長さんや社長さんたちが、悪いことをして辞めたって本当?

パパ 本当だよ。福井県の高浜町で助役をやってた森山という人から、関西電力の経営者ら20人が現金、金貨、小判をはじめ1着50万円もするスーツなど総額3億2千万円を受け取ってたんだ。その見返りに、関連企業へ特命発注したり、発注情報を流したりしてた。10月9日の記者会見で、八木会長は即日辞職したけど、岩根社長は自ら人選して委託した「第三者委員会」による調査結果を受け取ってから辞めると言うんだ。すぐ辞めるべきだね。

リサ なぜ、すぐ辞めないの?会社ぐるみの贈収賄事件なんだから、一番偉い社長さんが一番重い責任をとるべきじゃないの?

パパ その通りだね。第三者委員会が必要以上に暴走しないように見張っていようというんじゃないのかな。ひどいね。

リサ 悪いことしたって、思ってないからなんじゃないの?

パパ そうだね。最初の9月27日の記者会見では、「自分たちは金品をムリヤリ押しつけられた被害者」だって主張し、個人情報だからと具体的には何も公表しなかった。昨年9月に社内調査委員会報告書が出てたのに。それが公表されたのは10月2日の2回目の記者会見のとき。このときも、「報酬の2割を1、2カ月返上」との甘い処分ですませ、役員辞任は否定していたんだ。ところが、国会で取り上げられ、政府からも突き放され、国民からの批判が高まってようやく、10月9日に臨時取締役会で辞任等の処分を決め、3回目の記者会見を開いて八木会長の辞職等を発表した。遅きに過ぎる。一貫しているのは、森山氏の個人的資質に問題があり、「不適切だが、違法ではない」という無責任な姿勢だ。

リサ どうして、金品の受取を拒否しなかったの?関西電力のほうが力が強いんでしょう?

パパ そう考えるのも、もっともだ。その秘密を解くのが「原発推進のための利権構造」さ。原発は危険なものだからその誘致を進め、工事や運転を行うには地元合意が不可欠で、そのための仕組みが必要になる—それが利権構造。関西電力は寄付金、漁業権放棄の買収、地元企業への工事発注を通じた便宜供与などを駆使し、積み重ねて、手足となる「地元有力者」や「有力組織」を育てあげてきたんだ。その中の一人が森山氏だったにすぎない。森山氏からの金品授受を拒むと、これまで築いてきた利権構造がつぶれる恐れがあって、拒否できなかったんだ。

リサ じゃあ、金品授与をなくすには原発推進という根本を絶たないとダメじゃないの?

パパ その通りだね。原発が安全で地元が歓迎するものなら「利権構造」なんていらない。利権構造と一緒に原発もやめないとね。

リサ 金品授与って言うけど、森山さんのポケットマネーなの?

パパ 森山氏は地元企業の顧問をしてて、関電からの受注で稼いだ金から約3億円が森山氏に渡り、関電経営陣へ環流したらしいね。キックバックと言われる常套手段だ。その原資をたどっていくと電気料金に遡る。関西電力は、工事費・広報費・給料・税金・事業報酬(会社の利益)などを全部電気料金に上乗せ(総括原価方式)して電力消費者から徴収しているんだ。だから、関電経営陣が受け取った3億2千万円はもともと私たちの電気料金から捻出されたものと言えるんだよ。

リサ ひどい話ね。そういえば、関西電力は福島事故後、2回も値上げしていたよね。

パパ 「原発が動かないと計画停電だ!」と、みんなをだまして大飯3・4号炉を無理やり再稼働させたんだ。廃炉にすれば巨額の原発維持費を軽減できるのに、「経営が苦しくなった」と言って、それを電気料金値上げでカバーした。その最中に関電経営陣は3億2千万円をキックバックで自分の懐に入れていたんだ。しかも、それは40年以上前に原発を立地する頃からズーッと続いていた。金のバラマキと原発推進は一体のものなんだ。

リサ ヘェーッ、根が深いのね。みんなまじめに働いて、電気料金を請求通り払っているのに、関電経営陣は、原発再稼働で、私腹を肥やしていたなんて、ひどい!

パパ しかも、こんな重大な犯罪が暴かれて、3回目の記者会見で会長辞任を表明した翌日(10月10日)に、大飯4号をこっそり再稼働(営業運転入り)させてる—「世間の批判など、どこ吹く風」—どんな悪いことをしても、それが暴かれても、平然と原発を進める、あきれた企業になり下がってるんだ。

リサ 第三者委員会で究明できるの?

パパ 「第三者」という名で中立・公平に調査・判断されるかのようにみえるけど、社長に忖度して調査内容が狭められたり、不都合な資料が隠されて調査が進まないこともある。
本当に真相を解明するには、金沢国税局が今回の件でも強制捜査で脱税を摘発したように、国会が国政調査権を行使したり、司法が捜査権を行使したりする以外にない。
「国会の原発マネー不正還流を告発する会」が10月24日に発足し、大阪地検に千人規模で関電経営陣を告発しようと呼びかけてる。皆の怒りを集めて一緒に告発したいね。

リサ 関電は「国会招致の要望があれば真摯に対応したい」と言ってたんじゃないの?

パパ 関電は10月15、16日の参議院予算委員会への参考人招致要請を拒否してる。「第三者委員会への対応」がその理由だけど、国会軽視=国民軽視も甚だしい!

リサ こんな関電に原発の検査を任せきりにする新しい検査制度が来年4月から導入されるって聞いたけど?

パパ 「国の定期検査を廃止し、電力会社の一義的責任で検査を行う」というものだ—電力会社の「検査」に国は合否判定せず、ひび割れを見つけても「次の検査までもつ」と電力会社が判断すれば、そのまま運転でき、運転期間も最大24カ月まで自由に伸ばせる。
関電経営陣の地検告発を成功させ、利権構造を徹底究明し、原発再稼働を阻止しないと、大変なことになる。

関西電力の巨悪を明らかにするためにあなたも告発人になってください

「関電の原発マネー不正還流を告発する会」が10月24日に発足し、「関西電力の巨悪を明らかにするためにあなたも告発人になってください」の呼びかけが行われています。
若狭ネットも、これに賛同し、一人でも多くの方が告発人となって関西電力の不正を一緒に告発して下さるようにお願いします。

(若狭ネット号外に私たちの関電への申し入れ・公開質問状と共に「関電の原発マネー不正還流を告発する会」の呼びかけ等告発人になる手続き書類も掲載しています:pdfはこちら)

関西電力の巨悪を明らかにするために
あなたも告発人になってください

関西電力の役員等20 名が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏から約3億2千万円の金品を受領していたことが明らかになりました。金沢国税局の査察が入ったとの情報を得た役員たちはあわてて一部を返却し「返すタイミングを計りながら一時保管していた」と言い訳をしていますが、税金の修正申告に応じていることは「一時保管」でなかったことを認めていることになります。
不正な金品の原資について、八木会長は「わからない」と述べていますが、関電の発注した主として原発関係の工事費からの還流であることに疑いの余地はなく、それを受け取るのは犯罪です。 関電は、批判の声に押されて八木会長ら数人が辞任することによって幕引きを狙い、新たに設置した第三者委員会に究明を任せるとしていますが、「具体的な調査対象の範囲、調査手法については、本委員会が当社と協議したうえで決定する。」としていて、真相が明らかになるかどうかは今後の推移を監視していかなければならない状況です。
原発マネーの還流はどのように行われていたのか、高浜原発以外ではなかったのか、政治家への不正な資金の流れはなかったのか、真相を解明しなければ再発防止もままなりません。そのためには第三者委員会だけではなく、国会が国政調査権を行使して解明に動くことや、強制的な権限を持った捜査当局が動く必要があります。吉田開発や森山氏の遺族への取調べや押収、捜索、また税務署からの事情聴取は検察でないとできません。
この問題が世に出るきっかけとなった内部告発文書には「国税局と地検特捜とを巻き込み、隠ぺい工作がなされたのは明確な事実」とあります。不都合な真実を隠ぺいさせず、検察に関電役員らの犯罪行為を起訴させるには、不正を許さないとする広範な市民の声が必要です。関電役員らへの告発に、ぜひ参加してください。

呼びかけ団体 関電の原発マネー不正還流を告発する会

事務局 原子力発電に反対する福井県民会議気付
住所 〒910-0859 福井市日之出3-9-3
電話 0776-25-7784 FAX0776-27-5773
メール fukuiheiwa@major.ocn.ne.jp
担当者 宮下正一、山本幸子

「関電の原発マネー不正還流を告発する会」の入会のお願い

1.告発には、以下の(1)~(4)の手続きをお願いします。
(1)下表の⼊会申込書(pdfはこちら)に必要事項を記⼊してください。
(2)別紙の委任状(pdfはこちら)に必要事項を記⼊してください。(下記4.の注意事項を参考に)
(3)上記2 点を事務局へ郵送してください。
(4)会費(1⼝500円以上)を納付してください。

2.送付先住所
〒910−0859 福井県福井市日之出3−9−3
反原発県⺠会議気付 関電の原発マネー不正還流を告発する会

3.会費 (1口500円以上) の納入をお願いします。
(送⾦先) =郵便振替⼝座=
⼝座記号番号: 00760−6−50628
加⼊者名 : 原⼦⼒発電に反対する福井県⺠会議
(この⼝座を使いますので、通信欄に「告発する会」と書いてください。)

4.委任状について
委任状(pdfはこちら)は⾃筆でご記⼊ください。
・⽒名欄と捨て印欄の2箇所に印鑑を押してください(認印で結構ですがシャチハタは不可)
・日付は委任状を記入した日を書いてください。

5.締切り
2019年11月25日必着
*お問い合わせ
(電 話) 0776−25−7784
(ファックス) 0776−27−5773
(メール)fukuiheiwa@major.ocn.ne.jp(メール、ファックスによる申し込みはいたしておりません。)

関電の原発マネー不正還流を告発する会 入会申込書(pdfをご覧下さい)

関電本社へ10.26反原子力デーの申し入れを行いました

10.26反原子力デーの全国行動の一環として、本日(10月25日)午後4時から関西電力本社への申し入れを行いました。
約15名が関電本社ロビーに集まり、関電の担当者を待ちましたが、声をかけて来るのは警備員だけで、広報部の姿はありません。
受付で交渉した挙げ句、広報部は対応せず、庶務課から1名が降りてきて、「5名5分」を一方的に告げて、ロビーから5名だけが片隅へ移動することを許され、他の10名はロビーに留まり遠くから見守る形でしたが、若狭ネットなど4団体が申し入れを行いました。
この状態は2014年2月の交渉を最後にずっと続いていますが、私たちはくじけず、粘り強くこのような申し入れを続けてきました。
今年4月のチェルノブイリ33年の申し入れの際には、その努力が少しは実ったのか、広報部から1名が出てきて対応し、少し変化を見せていました。
今回は、会長等の辞任という贈収賄問題を起こしたのですから、もう少し踏み込んで、対応が変わるのではと思いきや、元に戻ったのです。
フツウの企業なら、これだけの不祥事を起こした後では、神妙な姿勢で対応するはずですが、贈収賄問題で何も反省していないのでしょうか。
改めてファイトが出てきます。

以下に若狭ネットの申し入れ文(pdfはこちら)公開質問状(pdfはこちら)を掲載します。

2019年10月25日
関西電力株式会社取締役社長
岩根茂樹様

10・26反原子力デーに際しての申し入れ
「原発再稼働のための利権構造づくり」を根本から反省し、
運転中の高浜3号と大飯3・4号の運転を直ちに止め、
若狭の原発をすべて廃炉にして下さい!

若狭連帯行動ネットワーク

原発再稼働をめぐって貴職を含む貴社経営陣と地元企業や元高浜町助役との汚い金品の授受=贈収賄が暴露されました。にもかかわらず、貴社は、高浜3号と大飯3号の運転を継続し、10月10日には大飯4号を再稼働させました。これは、贈収賄問題をその根本原因である「原発再稼働のための関西電力による利権構造づくり」から切り離し、原発再稼働を既成事実として認めさせようとする暴挙です。私たちは、これに断固抗議し、これらの原発の運転を直ちに止めるよう強く求めます。また、八木会長をはじめ名前の挙がった役員5名を10月9日付けで辞職させる一方、貴職は、贈収賄の当事者であるにもかかわらず、「第三者委員会の調査報告書が出るまで続投」との実に甘い対応です。これでは「第三者委員会」に公正・中立な調査を保証する前提条件が満たされません。直ちに辞職するよう強く求めます。
森山氏が取締役、相談役、顧問などを務めていた企業は、いずれも関電絡みで工事を受注し、大きく売り上げを伸ばしました。そして、これらの企業から森山氏に資金が流れ、貴社幹部らへの金品授受に使われたのです。端的に言えば、原発を推進するために「カネで地元を黙らせ、従わせる」という貴社のやり方が「ブ-メラン」となって貴社幹部らへ飛び火したのです。
貴社による利権構造づくりは多額の寄付金(自治体買収)、住民への便益供与(巨額の原発工事費のおこぼれを地元業者へ)や、地元雇用関係、さらには地縁・血縁などを通じた隠然たるものまで多岐にわたります。
今回の贈収賄問題では、その一端が垣間見えたにすぎません。利権構造の全貌が、今後の徹底した調査で暴き出されねばなりません。
まともな会社に生まれ変わるには、脱原発へむかう企業となることです。原発の再稼働をやめ、「利権構造づくりとは無縁な再エネ推進へ大胆に転換する」という、正しい英断が貴社には求められています。
来年4月から検査制度が大幅に変わり、「原子力規制委員会による施設定期検査」は廃止され、電力会社による「定期事業者検査」に換わり、ひび割れを見つけても次の検査まで大丈夫だと電力会社が判断すればそのままで運転でき、運転期間も最大24カ月までのばせるなど、電力会社のフリーハンドが高まります。
今回の贈収賄問題では、不正がばれなければ隠蔽し続ける体質、原発再稼働のためにはどんな不正でも企業ぐるみで不正を行い、不正を隠蔽し続けるという悪しき体質が貴社に根深く浸透していることが暴かれました。このような隠蔽体質の中で電力会社が「再稼働による利益追求よりも安全を優先して自主的に公正に検査を実施する」という保証はどこにもありません。その意味でも、貴社には原発を再稼働させる資格などありません。
10・26反原子力デーに際して、以下のことを求めます。脱原発へ転換するよう強く求めます。

1.第三者委員会による公正・中立な調査を保証するため、岩根社長は直ちに辞めて下さい。
2.「原発再稼働のための贈収賄急増」は明白であり、運転中の高浜3号と大飯3・4号を直ちに止めて下さい。
3.高浜1・2号と美浜3号の寿命延長を断念し、すべての原発を廃炉にして下さい。
4.使用済核燃料中間貯蔵施設の県内外での立地計画を断念して下さい。
5.原発コストの2020年4月からの託送料金への上乗せをやめて下さい。
6.廃炉になった美浜1・2号と大飯1・2号は、解体せず、百年以上密閉管理して下さい。

以上

2019年10月25日
関西電力株式会社取締役社長
岩根茂樹様

関西電力の贈収賄問題に関する公開質問状

若狭連帯行動ネットワーク

原発再稼働をめぐって、貴職をはじめ貴社役員と地元企業や元高浜町助役との汚い金品授受=贈収賄が暴露されました。その渦中にありながら、10月10日には大飯4号を営業運転させました。原発再稼働を進めるための利権構造の一端が暴かれている最中に、こそっと大飯4号を再稼働させる傲慢さには、驚きと怒りを禁じ得ません。企業のガバナンスとして、あってはならない出来事が起こり、会長の辞職、社長の第三者委員会報告書受領後の辞任という非常に重大な記者会見が行われた翌日に、何ごともなかったかのように原発を再稼働させるとは、余りにも住民や国民をバカにしているとしか思えません。あろうことか、貴職は国会招致の要請があれば応じると言いながら、数日後の参院予算委員会からの招致要請を拒否しています。自分たちが「蒔いた種に責任あり」という自覚すらなく、原発を動かして儲けることしか考えない体たらくな企業に落ちぶれてしまったのでしょうか。「これが最後の機会だ、これを逃せば後はない」という自覚を持ってください。
私たちはここに、緊急の公開質問状を提出します。
「これまで通り、回答を拒否し、広報を介して会うことすら拒否し続ければ、逃げ切れる」と思われないで下さい。貴社は2014年2月19日の交渉を最後に5年以上、私たちの公開質問状に回答せず、会うことすら拒否し続けています。しかし、今回の不正と不正隠蔽問題で同じことを繰り返せば、自ら墓穴を掘ることになります。それを十分自覚して頂いた上で、2週間以内に真摯に文書回答を出して頂き、「貴社の回答の説明を聞き質疑を行う場」を設けてくださるよう強く求めます。

質問1.関西電力による利権構造づくりについて

(1)貴職(岩根社長)は10月9日の記者会見で、「企業風土が変わるのであれば八木と私が辞めればいいんですけれども、やはりもう少し底深いもの、歴史的なものがある・・・その全貌を徹底的に暴き出すということを行なわないと、関西電力は本当に信頼していただけない・・・関西電力の持っている組織風土なりというものを全部出すことが、ただ1つ、この問題からもう一度、お客さま、社会の皆さまから信頼していただける道」と述べています。また、社内調査委員会による2018年9月11日報告書でも、組織上の問題点として、「上位職において是正に向けた判断をしなかったこと」、「現状やむなしという前例踏襲主義の企業風土が存在したこと」、「コンプライアンス部門を含めて協議し、組織として対応する仕組みが欠如していたこと」を挙げています。
しかし、なぜ、そのような組織上の問題点が長期間是正されずに来たのかについての言及が一切ありません。原発の立地・建設・運転・プルサーマルおよび福島事故後の再稼働を強引に進めるための「地元での利権構造づくり」こそが、根深い企業風土の根本原因であり、貴職の言う「森山案件」はその一環であり、一つの結果にすぎないと、私たちは考えますが、いかがですか。だからこそ、森山氏との金品授受を拒否することがコンプライアンス上重要だと分かっていながら、上位職で判断できず、組織としても切り捨てる対応ができず、前例踏襲主義に陥らざるを得なかったと私たちは考えますが、いかがですか。

(2)貴社による利権構造づくりは多額の寄付金(自治体買収)、住民への便益供与(巨額の原発工事費のおこぼれを地元業者へ発注)や、地元雇用関係、さらには地縁・血縁などを通じた隠然たるものまで多岐にわたります。
10月20日付朝日新聞によれば、貴社から高浜町への寄付金は少なくとも17回、計44億円に上ります。高浜3・4号増設同意を求めた1977年度に2.3億円、翌年の同増設申請時に約6億円、1980年度着工時には10億円余を寄付しています。これらを含めて、森山氏が高浜町助役を務めた1977~87年に貴社からの寄付金は計9回、35.8億円に上ります。その額は、同期間の国からの電源三法交付金72.7億円のほぼ半分に相当し、貴社がいかに力を入れていたかが分かります。当時町長だった田中通氏は「町長室を出ると関電社員が廊下におるんや。すると『森山さんを待っています』と」、また、同町職員の間では「きょうも『Mさん詣で』や」とささやかれるほどに、貴社は利権構造づくりに励んでいたと言えます。「原発がなかったら、森山さんにこんな絶大な力はなかった。関電は原発誘致の頃から、脈々と森山さんの意を忖度してきた」との地元業者幹部の証言も紹介されています。つまり、森山氏は貴社の仕立て上げた「地元有力者」の一人にすぎず、結果として、昨年9月の社内報告書に記載されたような「高浜町、福井県庁、福井県議会及び国会議員に広い人脈を有」するようになったのです。
高浜町への計44億円もの寄付は、「公益への寄付、地域社会への貢献」という趣旨とは名ばかりで、森山氏退任後の寄付が計5回に急減し、2010年度以降はなくなっているという現実から見ても、高浜原発増設とプルサーマルを地元に受入れさせるための寄付であり、利権構造づくりの一環だったと私たちは考えますが、いかがですか。

(3)貴社は、福島事故以降止まっていた高浜原発等を再稼働させるため、自ら作りあげた利権構造を駆使し、助役退職後も「地元有力者」であり続けた森山氏との接触を増やし、工事発注情報を流し、吉田開発など地元企業への発注を急増させる形で「再稼働の事前了解」を受入れさせる環境作りを進めていったのであり、その流れの中で「森山氏の暴走」=3.2億円もの巨額の金品授与が起きても、貴社がそれを組織的に拒絶することはできなかったと私たちは考えますが、いかがですか。
貴職を含めた貴社関係者はまるで自らが「金品授与の被害者」であるかのように振る舞っていますが、自ら作り上げた利権構造に自らが絡め取られた結果にすぎず、たとえ加害者が「返り討ち」にあって被害を被ったとしても、加害者が根源的な加害者であるという事実は変わらず、加害者として責任をとるべきだと私たちは考えますが、いかがですか。
貴職および貴社が深刻に反省すべきは、「巨額の金品授受」を生み出した「関西電力による利権構造づくり」であり、「それなくしては進められない原発の再稼働」そのものだと私たちは考えますが、いかがですか。
昨年9月の社内報告書では「(吉田開発に8件の工事を特命発注していた)京都支社は、高浜町の地元企業の活用について配慮してほしい旨を調達本部等に意見具申していたが、この意見具申は、特に近年において高浜発電所の再稼働が全社課題となっていたところ、京都支社として、原子力発電所の安定的な運営や再稼働に向け、その管轄区域内(京都府および福井県の一部)において、立地地域の地元企業活用という会社方針に取り組むとしたものであり、一定の合理性が認められる。」と記載していますが、これは利権構造づくりを正当化する以外の何物でもなく、公益事業を担う電力会社による発注の公平性という観点からも「合理性」はないと私たちは考えますが、いかがですか。

質問2.関西電力による今回の不正の隠蔽について

(1)今回の不正事件では、何重もの不正の隠蔽工作が行われました。
第1に、本件は貴社内では「森山案件」として広く知られた歴史的な懸案事項であり、福島事故以降、重大事故への不安が地元や周辺自治体で広がり、国民の過半数が再稼働に反対している下で、原発を再稼働させるために「利権構造」を駆使している最中に行われ、露呈した金品授与問題であり、「吉田開発への金沢国税局の査察」がなければ、すべてが闇に葬られたままに終わる可能性があったと私たちは考えますが、いかがですか。

第2に、金沢国税局の査察で押収された森山氏のメモに基づき、豊松副社長、森中常務、鈴木副事業本部長、大塚副事業本部長の4名に「脱税」が指摘され、所得修正申告と納税を行った際にも、これを公表せず、極秘裏に社内調査委員会を立ち上げました。このような貴社役員の脱税に係るコンプライアンス事件については直ちに公表し、社内調査委員会で終わらせるのではなく、第三者委員会を公然と立ち上げるのが公益事業に携わる貴社の責務だと私たちは考えますが、いかがですか。なぜそうしなかったのか、その理由も合わせて説明してください。

第3に、社内調査委員会報告書は、昨年9月11日に出されていますが、1年以上経った今年10月2日の記者会見まで公表されませんでした。このようなコンプライアンス上重要な報告書は社内報告書であるとしても、金沢国税局による脱税の指摘および修正申告と納税の事実と共に速やかに公表し、説明すべきだったと私たちは考えますが、いかがですか。
なぜそうしなかったのか、その理由も合わせて説明してください。

第4に、貴社の監査役7名のうち社内の常任3名(生え抜きの元幹部)は昨年10月に同報告書の説明を受け、その後、社外4名を含めた監査役会で情報を共有しながら、「(金品受領に)不適切な部分はあるが、違法でないので、報告書はおおむね妥当」と結論づけ、取締役会に議題として諮ることはせず、公表を働きかけることもなかったと伝えられています(朝日新聞2019.10.5)。これは、取締役の不正をチェックする監査役がその役割を果たしておらず、貴社のガバナンス(企業統治)に重大な不全が認められる事態だと私たちは考えますが、いかがですか。なぜこんな判断が罷り通ったのか、監査役会での議論の詳細を明らかにしてください。

第5に、各社報道によれば、金沢国税局による査察の後、「関西電力を良くし隊」と名乗る告発者が、今年3月に貴職へ警告文を送付、4月に貴職と監査役7名へ不正公表と人事刷新を求める最後通牒を送付、事前に入手した株主総会資料で人事刷新のないことを知った告発者は、6月5日に貴職へ「マスコミ等へ情報開示する」と通告し、6月8日には大株主の大阪市と神戸市、マスコミ、野党、反原発市民団体、大阪地検特捜部へ告発文を送付しました。事実無根の告発であればともかく、告発された内容は事実と合致しており、6月株主総会で黙過することなくすべてを公表すべきだったと私たちは考えますが、いかがですか。それとも、「怪文書」として無視されて終わると高をくくっていたのですか。情報公開先リストにない共同通信記者がこれを入手して独自取材で9月26日夜に配信しなければ、貴職および貴社は不正を隠蔽し続けたはずだと私たちは考えますが、いかがですか。

(2)吉田開発への工事発注は2014.9~2017.12の約3年間で121件(20億円超、その結果、吉田開発の売上高は2018年8月期3.5億円から2018年8月期21億円へ6倍化)、その内91件はゼネコン経由の間接発注ですが、30件が直接発注で、うち18件は「特命発注」です。社内調査委員会報告書では、「工事発注プロセス・発注額は適正」、「社内ルールに照らして適切」とされていますが、「原子力発電所の安定的な運営や再稼働に向け・・・地元企業活用」という理由だけでは「吉田開発に特命発注する説明」にはなりませんし、工事内容・費用の詳細はマスキングされていて確認しようがありません。経済産業省にはすでに報告されているのですから、疑惑を晴らすためにも公表すべきだと私たちは考えますが、いかがですか。公表しない理由を含めて、「発注は適正・適切」だとする根拠を説明してください。

(3)貴社には、社長を委員長とするコンプライアンス委員会があり、総務室(法務)がコンプライアンス事務局としてグループ全体のコンプライアンス推進を総括することになっていますが、昨年9月の社内調査委員会報告書では「多額の現金・商品券、高額の金貨・スーツ仕立券付生地等を渡されており、その内容(金額・回数等)は、明らかに良識ないし社会的儀礼の範囲を超えている。」「森山氏に金品を返却することが困難との事情があったからとはいえ、コンプライアンス上、不適切との評価を免れ得ない。」と明記されています。にもかかわらず、1年以上にわたり、貴職が委員長であるコンプライアンス委員会に諮って「コンプライアンス部門を含めて協議し、組織として対応」しなかった責任は重大であり、「その仕組みがなかった」というのは言い訳にもならないと私たちは考えますが、いかがですか。なぜそうしなかったのか、その理由も合わせて説明してください。

質問3.第三者委員会の中立性確保について

(1)貴職は10月9日記者会見で、八木会長と森中副社長が同日付で辞任する一方、自身は第三者委員会の報告書を受け取ってから辞任すると表明していますが、第三者委員会の中立で公平な調査を保証するためにも、貴職は直ちに辞任すべきだと私たちは考えますが、いかがですか。
貴職は、直ちに辞任しない理由として、「やはりこの事象を一番よく分かっている私がこの第三者委員会に積極的に協力して、また、私自身がリーダーシップを執って、全社的に第三者委員会に協力させて、また、私の分かっている範囲でさまざまな自浄作用を起こしていくということによって第三者委員会の調査に協力していく、会社全体として協力をしていくために、この間は1人が残るのがいいだろう」と説明しています。しかし、コンプライアンス上不適切な金品授受の張本人の一人であり、コンプライアンス委員長でありながら不正隠蔽へ動き、再三の告発文を握りつぶし、歴史的な前例踏襲主義の企業風土を醸成してきた企業の責任者が、何の責任もとらずに社長として居座り、第三者委員会に調査を委託し、報告書受領までリーダーシップを発揮するというのは「不正隠蔽の圧力」そのものだと私たちは考えますが、いかがですか。

質問4.不正の衝動力となった原発再稼働について

(1)今回の不正および不正隠蔽の衝動力は、福島事故以降の原発再稼働にあることは明確です。今回の不正が明らかになれば再稼働に影響が出るとの判断が根底にあるのです。まさに、10月9日の記者会見で、八木会長辞任と貴職の第三者委員会報告受領後の辞任を発表した翌日に大飯4号を再稼働(営業運転再開)させましたが、言語道断です。社内調査委員会報告書を作成した昨年9月11日段階では高浜3・4号が定期検査中でしたが、同報告書を伏せたまま、昨年9月28日に高浜4号を再稼働させています。このような住民だまし、国民だましをやめ、再稼働させた原発の運転を即刻中止して、不正と不正隠蔽の究明に全面的に協力し、企業風土の
刷新を図るのが先決だと私たちは考えますが、いかがですか。

(2)野瀬豊・高浜町長は10月8日、40年超運転の認可を得て工事中の高浜1・2号について、関西電力の役員と組織態勢の抜本的な見直しが再稼働を判断する前提になると述べ、「現状では再稼働は認められない」と明言しています(朝日新聞2019.10.8)。この際、運転中の高浜3号と大飯3・4号を停止させ、利権構造に一切頼らず、原発再稼働を認めてもらえるかどうか、立地自治体および隣接自治体の住民に真摯に説明し、すべての情報を公開し、率直に意見を聞くべきだと私たちは考えますが、いかがですか。

(3)貴職は、10月9日の記者会見で、国会招致の「要望があれば真摯に対応したい」と話しながら、実際には、「10月15、16日の参院予算委員会への役員らの参考人招致要請」を拒否し、「第三者委員会の調査への対応を理由に出席できない」と参院事務局に文書回答しています。「脱原発をめざす首長会議」も10月20日、「関西電力は、信頼が絶対条件である原発を運営する資格はない。政府と国会は、原発マネーの還流を解明するよう求める」との緊急声明を発表しています。
貴職は10月9日の記者会見で、「やはりもう少し底深いもの、歴史的なものがあるというふうに思ってございますので、やはりその全貌を徹底的に暴き出すということを行なわないと、関西電力は本当に信頼していただけない」と踏み込んで表明したのですから、国会の参考人招致に応じ、現時点で把握している内容を国民に真摯に説明すべきだと私たちは考えますが、いかがですか。また、国会招致に応じていては、なぜ第三者委員会の調査に対応できないのか、その理由も合わせて説明してください。

以上

若狭ネットニュース第177号を発行しました

若狭ネットニュース第177号を発行しました。

第177号(2019/10/8)(一括ダウンロード2.8Mb
巻頭言-東電役員3人無罪の不当判決・・・それなら、福島事故は一体誰に責任が?
(1) 容量市場・ベースロード市場・非化石価値取引市場を中心とした電力システム改革は、原発を維持し、再稼働を押し進め、再エネ拡大を阻害する—2.送配電網の全国統一公的管理で脱原発と再エネ優先接続・優先給電を!
(2) 旧一般電気事業者は市場支配力で「容量市場」を攪乱し、新電力との競争力維持に走る・・・「容量市場」の開設は断念すべき
(3) 旧一般電気事業者が、賠償費一般負担金「過去分」を新電力にも負担させ、新電力に奪われた市場を取り返すためのベースロード市場は閉鎖すべき
(4) FIT賦課金低減に役立たないFIT非化石価値取引市場は即刻閉鎖し、新電力いじめと原発補助の非FIT非化石価値取引市場は開設断念すべき

新検査制度の問題点に関するわかりやすいリーフレット第2弾ができました!(こちらからどうぞ)

10月27日(日)に下記の討論集会を開きます。ぜひ、ご参加下さい!

原子力優先・再エネ妨害の電力システム改革に反対しよう!討論集会

報告1.容量市場・ベースロード市場・非化石価値取引市場を斬る
報告2.関西電力の発注工事キックバックと腐敗した企業体質
日時:10月27日(日) 午後1時半~
場所:中央区民センター(地下鉄「堺筋本町」駅下車3番出口東へすぐ)
主催:若狭ネット072-939-5660(くぼ)

10月25日(金)午後4時に関西電力本社へ10.26反原発デーの申し入れをします!
対話拒否の関電を賄賂問題で、一緒に追い詰めましょう!

若狭ネットニュース第176号を発行しました

第176号(2019/7/31)(一括ダウンロード9.9Mb
巻頭言-8/31(土)よりロードショー映画「40年紅どうだん咲く村で」
登場する松下さんは訴える—「なんとしてもふるさとを守り育てたい!」
国も関電も40年制限を取っ払い、美浜3号の60年運転を狙う—「許せない!」
(1) 「震源を特定せず策定する地震動」の標準応答スペクトルは過小策定されており,はぎとり波をそのまま用いるべきである
大阪府立大学名誉教授長沢啓行

(松下照幸さんのドキュメンタリー映画のチラシはこちら)

「40年 紅どうだん咲く村で」

★ロードショー 上映スケジュール (シネ・ヌーヴォXのサイト)
8/31(土)~9/ 6(金) 11:00~12:45
9/ 7(土)~9/13(金) 15:50~17:35
9/14(土)~9/20(金) 13:05~14:50

※8/31は上映後20分、松下さんが挨拶。
初日から先着50名に特製「紅どうだん」の押し花しおりをプレゼント。

会場:シネ・ヌーヴォX
〒550-0027 大阪市西区九条1-20-24 シネ・ヌーヴォ2F
TEL 06-6582-1416  FAX 06-6582-1420
◯大阪メトロ中央線「九条駅」6号出口徒歩3分
◯阪神なんば線「九条駅」2番出口徒歩2分

———–
「震源を特定せず策定する地震動」の標準応答スペクトルは過小策定されており,はぎとり波をそのまま用いるべきである

4.4 結言

原子力規制委員会は,電力会社による地震動解析が遅々として進まない状況にしびれを切らして,「震源を特定せず策定する地震動」の標準応答スペクトルの策定を進め,1 年半の検討結果をとりまとめた.しかし,報告書で公表された標準応答スペクトルは,川内原発と玄海原発の基準地震動を少し超える程度に留まり,大きな影響を与えるものではなかった.なぜそうなったのかを調べるため,その報告書を詳細に検証した結果,次のことが明らかになった.

(1) 標準応答スペクトルは,「加藤スペクトルを下回らず,年超過確率10^-5 (10万分の1)の応答スペクトルを超えない」よう巧みに誘導された結果である.

(2) 標準応答スペクトルを策定するための統計処理では,KiK-net 観測記録にこだわって重要な強震動観測記録を除外し,地震規模の範囲をMw5.0以上へ広げ,記録収集範囲を30km 圏内に広げて母集団を歪め,薄めており,統計的に無理がある.

とはいえ,以下のように,標準応答スペクトル策定過程で示された解析結果や地震動のばらつきを基準地震動に取り入れる視点は重要であり,基準地震動の策定に活かすべきである.

(a)「震源近傍でのMw6.0~6.6 の地震基盤表面はぎとり波」が求められており,「震源から5km 以内で距離補正されていないはぎとり波」等であれば,審査ガイドの「収集対象となる内陸地殻内の地震の例」の候補にふさわしく,これらを加えるべきである.

(b) 標準応答スペクトルは「平均+2」で策定されており,地震学界で常識となっている「倍半分」のばらつきを基準地震動へ取り入れる観点に立っている.であれば,基準地震動策定に際しては,「震源を特定せず策定する地震動」だけでなく,「震源を特定して策定する地震動」においても,少なくとも「倍半分」のばらつきを考慮して,「平均+」で基準地震動を策定し直すべきである.

標準応答スペクトルそのものは,批判に耐えられない統計的処理に基づいて策定されたものだが,それでも,川内原発や玄海原発の基準地震動を超えているという事実は正面から受け止めるべきであろう.
両原発では「震源を特定して策定する地震動」が過小評価され,「震源を特定せず策定する地震動」で基準地震動が規定されていたからである.
今回の標準応答スペクトルで後者の過小評価の一端が明らかにされたと言えるが,より根本的な過小評価が残されたままである.
標準応答スペクトル策定過程で得られた(a) と(b) の副産物を積極的に基準地震動策定に活かせば,すべての原発の基準地震動が大幅な見直しを余儀なくされるであろう.
福島第一原発事故から8 年を経て,フクシマを繰り返さないため,基準地震動見直しを原子力規制委員会に迫っていかなければならない.

松下さんのドキュメンタリー映画ロードショーのスケジュールが決まり、予告編もできました

原発銀座で“希望の木”を植え続ける男と母、そして妻、40年の軌跡

「40年 紅どうだん咲く村で」

案内チラシ(改訂版)はこちら

「40年 紅どうだん咲く村で」の予告編(約2分)ができました!

https://benidoudan.themedia.jp/posts/6748479

ぜひ、SNSや集会等で拡散してください!!

★ロードショー 上映スケジュール (シネ・ヌーヴォXのサイト)
8/31(土)~9/ 6(金) 11:00~12:45
9/ 7(土)~9/13(金) 15:50~17:35
9/14(土)~9/20(金) 13:05~14:50

※8/31は上映後20分、松下さんが挨拶。
 初日から先着50名に特製「紅どうだん」の押し花しおりをプレゼント。

会場:シネ・ヌーヴォX
〒550-0027 大阪市西区九条1-20-24 シネ・ヌーヴォ2F
TEL 06-6582-1416  FAX 06-6582-1420
◯大阪メトロ中央線「九条駅」6号出口徒歩3分
◯阪神なんば線「九条駅」2番出口徒歩2分

松下照幸さんのドキュメンタリー映画「40年 紅どうだん咲く村で」

2019年/日本/102 分
◎監督・撮影・編集:岡崎まゆみ
◎撮影:武田倫和
◎音楽:アラタ
◎整音:川上拓也
◎編集:秦岳志
◎出演:松下照幸、松下ひとみ、石地優、ラウパッハ・スミヤ・ヨーク、飯田哲也

自分が生まれ育った風土を愛し、終の住処と決めた地に、原発は不要だ。一人の庶民の反原発という生き方に共感した作者は、愚直なまでに主人公にピタリと密着する。主人公を愛したからこそ撮れるドキュメンタリーの魂に心打たれる純粋な作品である。
<映画監督 原一男>

2011年3月、福島第一原発事故から8 年。再稼働「現状容認」の空気が時代を覆う。2011年3 月、福島第一原発事故が発生。日本は、原発再稼働か、廃炉かで揺れた。原発立地地域は、「原発があることの不安と、原発が無くなることの不安」に揺れていた。8年がたった。再稼働もしかたがないと、「現状容認」の空気が時代を覆う。しかし、原発が立地する福井県美浜町で40 年以上、ひとり闘い続けてきた男は、やっぱり、今も闘い続けている。嫌われても、かまわない。負け続けても、あきらめない。彼の闘い続けるモチベーションはどこから来るのだろう?

岡崎まゆみ監督略歴
テレビの情報・報道番組、テレビドキュメンタリーを手がける中、2001 年映画監督・原一男氏主宰「CINEMA 塾」に参加。ひきこもりの青年たちを取材した「心をひらいて」が塾長奨励賞を受賞。ドキュメンタリー映画の中長編の編集、商業用ビデオの演出。2015 年山形国際ドキュメンタリー映画祭で、本作の15 分版を「ヤマガタ・ラフカット!」部門で上映。大阪芸術大学映像学科非常勤講師。

お問合せ:シネ・ヌーヴォ info@cinenouveau.com

美浜原発を止めるために40年活きてきた松下さんのドキュメンタリー映画が完成!試写会7月2回、ロードショー8月31日封切

原発銀座で“希望の木”を植え続ける男と母、そして妻、40年の軌跡。
『40 年 紅どうだん咲く村で』

案内チラシはこちら

2019年/日本/102 分
◎監督・撮影・編集:岡崎まゆみ
◎撮影:武田倫和
◎音楽:アラタ
◎整音:川上拓也
◎編集:秦岳志
◎出演:松下照幸、松下ひとみ、石地優、ラウパッハ・スミヤ・ヨーク、飯田哲也

★ 試写
7月7日(日)15:20~(終17:02)
7月12日(金)15:20~(終17:02)
■試写会場:シネ・ヌーヴォX(西区九条1− 20− 24 シネ・ヌーヴォ2F)
◯大阪メトロ中央線「九条駅」6号出口徒歩3分
◯阪神なんば線「九条駅」2番出口徒歩2分
★ 両日とも主人公・松下照幸さん、岡崎まゆみ監督ご来場予定
※ご取材をご希望の方はご連絡ください。
※満席の場合、遅れられた場合はご入場頂けません。予めご了承ください。

自分が生まれ育った風土を愛し、終の住処と決めた地に、原発は不要だ。一人の庶民の反原発という生き方に共感した作者は、愚直なまでに主人公にピタリと密着する。主人公を愛したからこそ撮れるドキュメンタリーの魂に心打たれる純粋な作品である。
<映画監督 原一男>

2011年3月、福島第一原発事故から8 年。再稼働「現状容認」の空気が時代を覆う。2011年3 月、福島第一原発事故が発生。日本は、原発再稼働か、廃炉かで揺れた。原発立地地域は、「原発があることの不安と、原発が無くなることの不安」に揺れていた。8年がたった。再稼働もしかたがないと、「現状容認」の空気が時代を覆う。しかし、原発が立地する福井県美浜町で40 年以上、ひとり闘い続けてきた男は、やっぱり、今も闘い続けている。嫌われても、かまわない。負け続けても、あきらめない。彼の闘い続けるモチベーションはどこから来るのだろう?

●シネ・ヌーヴォX にて8/31(土)よりロードショー

岡崎まゆみ監督略歴
テレビの情報・報道番組、テレビドキュメンタリーを手がける中、2001 年映画監督・原一男氏主宰「CINEMA 塾」に参加。ひきこもりの青年たちを取材した「心をひらいて」が塾長奨励賞を受賞。ドキュメンタリー映画の中長編の編集、商業用ビデオの演出。2015 年山形国際ドキュメンタリー映画祭で、本作の15 分版を「ヤマガタ・ラフカット!」部門で上映。大阪芸術大学映像学科非常勤講師。

お問合せ:シネ・ヌーヴォ info@cinenouveau.com

新検査制度は「一層の緩和」どころではなく「抜本的な緩和」だった!来春導入に反対しよう!

新検査制度は来年4月施行に向けて規則やガイドの改訂作業中ですが、ワーキンググループ会合や事業者説明会資料によれば、2019年6月現在、かなり固まりつつあって、その詳細が明らかになってきました。それに伴い、私たちが理解していた内容を超える「抜本的な緩和」になることがわかりました。
その第1は、「原子力規制委員会の行う施設定期検査」が廃止され、「事業者が行う定期事業者検査」に置き換わるだけでなく、「施設定期検査」という名称そのものがなくなり、原子力規制委員会がその定期事業者検査に際して「検査に立ち会い又は記録を確認する」必要もなくなります。だから、定期事業者検査終了時に合否判定(了解)しないことになるのです(「原子力規制検査」で検査時に立ち会いや記録確認を行えますが、了解する義務はなくなります)。
第2に、「施設定期検査」に置き換わる定期事業者検査の間隔は最大24ヶ月まで延長できますが、定期事業者検査終了後速やかに報告する文書の中で次回定期事業者検査の時期を記載すれば良く、事前に原子力規制委員会の了解を得る必要はないこと、原子力規制委員会はその報告を受領し公表した後に、その妥当性を新たに設ける「原子力規制検査」の中で「確認」し、追認するか、異議があれば、その時点で行政指導を行うことになります。
以上から、若狭ネット第175号のp.15の4箇所の表現を下記のように訂正します。(pdf版はこちら
(2019年6月7日 若狭ネット資料室長)

老朽原発の危険性と新検査制度の問題点に関するわかりやすいリーフレット第1弾はこちら

リーフレット第2弾ができました!(こちらからどうぞ

<若狭ネット第175号p.15の正誤表>

誤:「③定期検査は「施設定期検査」と名を変えて電力会社が行い、原子力規制庁は立合うだけで合否判定しません。」(p.15左段↓6~8行目)

正:「③定期検査は「定期事業者検査」として電力会社が行い、原子力規制委員会は合否判定(了解)しません。」

(注:施設定期検査とは異なり、定期事業者検査に対する原子力規制庁検査官の立ち会いは義務づけられない。ただし、立ち会っても良い。)
——————————————

誤:「電気事業法に定められていた「新」検査制度が2017年4月、原子炉等規制法に統合され、」(p.15左段↑5~6行目)

正:「「新」検査制度は原子力規制委員会へ引き継がれましたが、2017年4月に抜本改訂され、」

(注:2013年7月に電気事業法に定められていた「新」検査制度が原子炉等規制法へ統合されて、原子力規制委員会が引継ぎ、従来の「定期検査」が「施設定期検査」と名称変更され、2017年4月の原子炉等規制法改訂で「新」検査制度が新検査制度へ抜本的に改変されています。)
——————————————

誤:「従来の「定期検査」は「施設定期検査」と名を改めて電力会社が実施するものとし、原子力規制庁は立合うだけで「合否判定」も「了解」もせず、報告を受領し、公表するだけになります。」(p.15右段↓5~9行目)

正:「「定期検査」は「定期事業者検査」として電力会社が実施し、原子力規制委員会は立会う必要もなく「合否判定」も「了解」もせず、報告を受領し、公表するだけになります。」
——————————————

誤:「定検後の運転期間も最大24ヶ月で電力会社が自ら勝手に決め、原子力規制庁に報告するだけになります。」(p.15右段↓9~11行目)

正:「次の検査時期も最大24ヶ月で電力会社が維持基準に基づいて決め、「原子力規制検査」で確認されるだけになります。」

(注:来春施行に向けて現在改訂作業中の「保安のための措置に関する運用ガイド 試運用版(改1)」(2019.4.22)によれば、「原子力施設の停止時に実施する必要がある機器の分解検査やその後の機能・性能検査等、設定した一定の期間中技術基準に適合している状態を維持するかどうかの判定については、第2項の規定に基づき、原子力規制検査における確認※6を踏まえて、実用炉においては告示で示す当該発電用原子炉施設についての判定期間の区分に応じて第1項の表により定まる時期、それ以外の原子力施設においては原子力規制委員会が別に定める場合を除いて直近の定期事業者検査の終了した日以降12月を超えない時期までに行う必要がある。[※6 定期事業者検査において設定している一定の期間中、技術基準に適合している状態を維持することを、定期事業者検査において原子力事業者が確認していることの確認をいう。]」とあり、「判定期間」は「13月以上、18月以上、24月以上」の3区分で、これに応じた「次回検査の時期」は「13月、18月、24月を超えない時期」として事業者が自由に設定できます。原子力規制委員会はその妥当性を事前に確認または了解することはなく、事業者による検査の実施状況を原子力規制委員会が総合的に監視・評価する「原子力規制検査」の中で確認されます。もし、検査時期の設定に異議があれば、そのときに行政指導が行われることになります)